なんというか、単純な発想をしてみて、逆アーティストインレジデンスみたいなのはないんだろか。アーティストインレジデンスといえば基本的にアーティストがどこかの場所・土地に滞在して制作するのだけれど、その逆で、といっても場所・土地は動かせないから、どこかの場所・土地に住むひとたちがアーティストのところに滞在して共同制作して、アーティストの家とかアトリエで作品を発表する。つまり、アーティストの方が”迎える側”になる。あとは、動かせる場所でアーティストインレジデンスをやるというのも考えられる。トレーラーハウスとか、キャンプカーとか。しかしこうなるともはやアーティストインレジデンスの意味はなさそうだけど。あと、いわゆる”お父さん”(あるいはお母さん)が家族の独裁者(自分のやり方・価値観を家族の構成員に押し付ける。家族の構成員の話をきちんと聞かない。家族の構成員を、自分がいなければなにもできない弱い存在と見なす、など)になってしまう現象って、いつになったらなくなるんだろうと思っているけれど、少なくとももうしばらくはなくならんような気がする。家族という人と人の関係の仕方、お父さん・お母さん・子どもという人と人の関係の仕方、夫・妻という人と人の関係の仕方、これらの人と人の関係の仕方にひそむ危険性から、この現象は発生しているような。人が集まり暮らすやり方としての”家族”が弱まれば、”家族”以外にも人が集まり暮らすやり方がたくさん現れれば、この独裁者現象も弱まるだろうけど。あと、この現象、親が子を育てる”育児”の非対称性から発生するような気もする(夫が妻を養うみたいな、いわゆる伝統的な夫婦関係もそうだ)。世話をすること、ケアすること、の危険性というか。親が子を自分とは別の独自の存在だと思えるかどうか。