フェイスブックで5時間前に投稿した「網戸の向こうに蚊がいるのが見える。」について、「網戸の向こうに蚊がいる。」と迷ったのだけれど、まあ「見える」がつくかどうかの違いなんだけど、なんとなくちょっと違う。でもどう違うのかがはっきりとは分からない。「網戸の向こうに蚊がいる。」だと、網戸を挟んだ向こうとこっちがあるということがはっきりしないというのがありそうだ。なんかつくづく言葉って面白いなと思うのはこういう時で、なんというかな、なにかを言葉にするという作業がそのままその「なにか」について編集しているというか、「なにか」そのものをそのまま言葉にすることは不可能なので、その「なにか」の要素を圧縮していることになるのだけれど、そのどう圧縮するかの選択を言葉の選択と配置でやっているということなんだろうな。ほいでさらに面白いのは、その「なにか」を言葉にした言葉は「なにか」の言葉版あるいは言葉によるコピーではなくて、それ自体独立した、言葉による別の「なにか」になるということだ。なのでもちろん、「なにか」を言葉にした言葉による「なにか」、についての「なにか」を言葉にした「なにか」もありうるんだよなあ。