不言実行があって、有言実行ができ、だとしたら、有言不実行もあり、それなら不言不実行も言葉のうえでは成り立つことができる。けれども、不言不実行の場合、なにも言わず、かつ、なにも行わない、であるので、そもそも「なに」が言われず、行われないのか、当人以外の誰も知ることができない。「不言不実行にしていることがあるのだ」と言うことはできるが、それは不言不実行にしていることがあるということを伝えるのみで、具体的に「なに」を言わず行わず、であるのかは、伝えることができない。その「なに」を伝えた途端、有言不実行になる。なので、不言不実行は、思ってはいるが行わなわず、その内容を誰にも言わない限りにおいて、成り立つと考えられる。