Hanno Rauterberg「現代建築家20人が語る いま、建築にできること」を読了。内野正樹,オブスキュアインク編「一流建築家のデザインとその現場―現代建築がすぐわかる!よくわかる!」も。前者は海外の、後者は国内の建築家のインタビュー。前者の本のインタビュアーの突っ込み方が面白い。これこれでこうこうなんですよ、と建築家が言うと、それで?とか、だから?で返している。実際はそういう言い方じゃないのかもしれないが、訳としてはそうなっている。あと、口々にみんな言うのは、開いた建築であるとか、人になにかを押し付けたり、なにかを決め付けたりしない建築であるとか、そういうこと。けっこうみんな言っている。後者の本で読んだ、藤村龍至の方法論が面白い。繋がりあう小さなひとつひとつの段階は論理的に繋がっているが、最初と最後の段階を比べると飛躍しているように見える、しかし最後の段階はいままでのすべての段階を含む、というような。ちょっとまえに神田聡君や矢田伊織君について松本渉さんと話したことと似ている。ごくすこしの論理的なズラしを続けるとわけのわからないところに行き着くが道順は間違ってない、という。実際にこのふたりがどういういきさつでいまのようになったのかは分からんけれど。イーガンの「しあわせの理由」という短編集も昨日、「位相夢」、「チェルノブイリの聖母」、「血をわけた姉妹」を読んで、いちおう読了。さっき、阿部斉「概説 現代政治の理論」の第5章「公共性の理論」を読んで、その後、岡田暁生西洋音楽史―「クラシック」の黄昏」の第4章「ウィーン古典派と啓蒙のユートピア」を読む。瀧口範子「にほんの建築家 伊東豊雄・観察記」を読み始める。