姉ちゃんが自分の部屋に置く靴箱のいまのよりさらに良いやつを買ったので、かつての靴箱、というより本棚だが、がお払い箱になって、玄関先に出ている。なので、自分の部屋の本棚の隣のスペースが空いていて、空いてはいないけど、モノがあるから、片付けて空けて、そこに本棚をお迎えする。180cmくらいはあるか。木下さんくらいか。木下さんもっと大きかったかな。いまの本棚からあふれ気味なやつと、デザイン、アート関係のをそれぞれ移動。ぼちぼち整理していこう。分からないことは誰かに聞けばいいと思っているので、とりあえず古本市場で野口智雄「ビジュアル マーケティングの基本」と水口健次「マーケティング戦略の実際」、合計で500円。そういえば、うちの父ちゃんは窯業大学でマーケティングを教えているんだったかどうだったか。このまえ送られてきた親父のお下がりの本が詰ったダンボールにはマーケティング関係のやつばっかりだった。潜在的な顧客をどう連れてくるのか、がまずは気になる。といっても、マーケティングなるものが私の役に立つかどうか分からないのは、私には売るものがない、のと、どこまでも「受身」だから。あと、顧客(お客)=友達である必要はまったくなくて、友達=お客、っていうのはそれはそれでいいけど、それはそれで限界や矛盾があるような。マーケティング・・・と考えていると、山本握微さんの「今行処」はかなり面白い。直接おすすめするわけではないけれど、オレは今から行くけど、という間接おすすめ。直接おすすめだとどうしてもおすすめ者の責任が生じるけれど、間接おすすめではそこまで問われない。オレ今から行くけど、ヒマなら来れば、という。で、この間接おすすめのミソは、おすすめする対象が面白そうかどうかではなくて、おすすめする人の普段のセンスを面白いと思うかどうかで、人が動くところにある。具体的にいえば、山本さんのセンスを面白いなあと感じている人であれば、おすすめ対象がどんなものか知らないけれど山本さんが行くのなら、行ってみるか、ということになる。これはある特定の分野のものだけでなく、いろいろ節操なく見る人がいた方が面白くなるシステムで、そういう人が絡むと、いままでだったら絶対行かないものに行ってみたら面白かった、ということも起きる。私もだいぶ前に、「機会はあってもいままでの自分だったら絶対にやらないこと」をやってみる、という修行のようなことをやってみたことがあって、もちろんいままでの自分だったら絶対にやらないことなので、気は乗らなくて疲れることは疲れるが、それでもなにかしら新鮮だったり楽しめたりすることも事実で(でも疲れるけど)、行かず嫌い・動かず嫌いはよくない、という単純なことだった。とはいえ、疲れるちゃあ疲れるのが難点か。疲れる、という事実にまず目を向けたい。向き不向きとか好き嫌いじゃなくて、それのなにが私を疲れさせるのか、という。自分のなかのそれに疲れる要素をどうにかすれば、疲れずにすむのだ。世界が嫌なら自分が変わればよい。自分にないもの・避けてきたものに触れることで、新たな視点がいろいろ生まれてくるのは事実。マーケティングの本を読んでみるのもわりと近くて、マーケティングについて知りたいなんて、今日の今日までまったく思ってなかった。読んでみると、やっぱり新鮮。また、いままでの自分だったら絶対にやらないことをやってみる、つながりでいくと、いま東京のワタリウムで島袋道浩さんの「美術の星の人へ」っていう個展をやっていて、なんかの雑誌で紹介されているのを読んだところ、「やるつもりのなかったことをやってみる」という作品があるらしく、そのまま文字通り、やるつもりのなかったことをやってみた記録+サイトスペシフィックな展示、という感じ。これを見てものすごく島袋さんに共感を覚えた。この人は面白い!やはり問題は、突き詰めると、自分がなにを欲しがっているのか分からない、ということで、やりたいことがない、というのはそれと同じ意味だけれど、そのことをどう捉えたら面白いのか。といっても、思いついたこと、というのはある。一発ギャグみたいなやつ。積極的に世に出していくほど価値があるとも思えないやつばかり。世に出す価値っていうのがどんなものなのかさっぱり分からないから、一発ギャグしか思いつかない、というのもある。隈研吾「負ける建築」は昨日のお風呂で読了。2、3章あたりを再読してみたい。建築についての面白そうな本を探し中。レム・コールハース「錯乱のニューヨーク」は立読みしてみたらちょっと難しそうだったし(なんとなくボードリヤールを思い出す)。猫は足元で寝る生き物なのか。いまも机の下に置いた電気ストーブの前で寝ている。足の置き場がちょっとしかない。今日みたぐるナイのサイクロンZというひとのネタに共感を覚える。面白い。でも、本人も言っていたが、この形式をやりすぎてもダメだというのは分かる。R-1でもやってたネタらしい。