今日はsunsuiのsea and cakeではなく、本町のクラブなんとかでのキタマクラのライブを大谷君と米子君と見に行って、キタマクラというのはひかがみに参加している前田信子さんがピンクとして参加しているバンドで、普段はライブ中にバナナを配っているらしいが今日は買えなかったらしくパスコのスナックパンチョコを配っていて、そのためかどうかは分からないが私はドリンクチケットでカルーアミルクを頼んだ。演奏もちゃんとしてたし曲もちゃんとしてたし「ちゃんとしてた」というのがよく分からないけれどとにかくちゃんとしていて、それ以上に本人たちが楽しそうに演奏していて、観客も楽しそうなので、それが一番素晴らしいことだと思う。たぶん知り合いではなくてもその演奏を見たら楽しくなるに違いない。その演奏が音楽として好きかどうかなんて観客の個人的な問題なのであってバンドの演奏自体とは一切関係ない。ステージに幕があるライブハウスなんて初めて行った。演奏後、3人で外にいたらピンクがやってきたので4人でなにやらいろいろ話して、二次会に行く大谷君は早めに梅田へ向かって、残った3人でなにやらいろいろ話して、ピンクがI♥GOLFというプリントというかアップリケみたいなのがついたスカートをはいていて、小学校の頃に仲の良い友達がこっそり持ってきた親父のドライバーでゴルフボールを打ったらすっごい飛んで竹林まで行った、という話をしたりして、その仲の良い友達は何年か前に交通事故で亡くなってしまった。そうこうして米子君とふたりで本町のクラブなんとかをおいとまして車で東急ハンズに向かいそのへんの地下駐車場に駐車。東急ハンズで防犯ブザーを鳴らしたりする。防犯ブザーのあるフロアの他の売り場にいると、時々遠くから防犯ブザーの音が聞こえることがあって、防犯ブザーが鳴っているということはそれを鳴らしている人がいるということで、そういう間接的な仕方の方が「人がいる!」ということを実感として感じられたりする。東急ハンズを出ると歩いてナイキショップの裏手にあるもつ鍋屋へ行きもつ鍋二人前ともち(トッポギ)一人前とぞうすい二人前とウーロン茶二杯をふたりで平らげながらいろんな知らない人といろんなはなしをしたいよねとか4、50代のおっさんとはなしをしたいよねとかはなしながらお会計はふたりで3400円くらいで、店を出て心斎橋筋商店街東急ハンズ方面で向かって歩いて行き、地下駐車場の入り口あたりで別れ、米子君は地下駐車場へ私は商店街を梅田方面へひたすら歩く。梅田のタワレコへ着いたのが閉店15分前でもうすでに閉店のアナウンスが流れていたが一通りぐるっと回ってクラシックのところで誰かが弾いているドビュッシーのピアノ前奏曲集のようなものを945円くらいで買う。ロックコーナーにて小さいDVDプレイヤーで再生されていたbattls/tontoのPVにちょっと感銘を受けたのでyoutubeで探してみたらあった。warpが自ら上げていた。
Battles - Tonto

蛍光灯かと思いきやLEDで「United Visual Artists」という集団のディレクションによるものらしく、調べてみたらSHIFTにインタビューがあったりしてこのPVのはなしも出ていて、ちょっと興味深かったのがVictoria and Albert Museumでの展示でこれもyoutubeに映像をUVAが自ら上げていて
Volume at the Victoria and Albert Museum

こういうのを見ていつも思うのは形式と内容のことで、これでいう形式というのはLEDとスピーカー内蔵の円柱とそれらをたくさん並べることで、内容というのはLEDの変化のパターンとそれに連動した音楽のことで、特にこれなんかはそうだと思うのだけれど、形式と内容は実は不可分なものではなくて―つまり形式から内容が自動的に生み出されるわけではなくて―その繋がりはそもそもの最初から恣意的なものだということがどーんと目の前に居座っていて、形式を見せるのが内容で内容を見せるのが形式であるのなら、この形式に合ったベストな内容なんてものはあるわけないので最初から諦めて、自分たちで形式と内容の両方を作ってしまうのではなく、いろんな人にその内容を作ってもらう方が楽しそうだなと思うし、内容で形式に対する観客の印象も決まってしまうので、内容そのものはとっちらかっていた方がというのは言い過ぎかもしれないが少なくともあるひとつの傾向だけに印象が偏っていくのだけは避けた方が楽しそうだなと思うのは私だけだろうか。と書いてはみたもののそういうことを言っているときりがないし、あるアーティスト名の元にひとつの「作品」を完成させるためには仕方がないことなのかもしれない。ということはそういう手続き自体を踏まなければいいのかもしれない。