口のよこにできたなにかよく分からない腫れで病院に行ったら、背中の方のなにやら骨髄というかそのへんを手術しないといけないらしくうつぶせになっていて、そうこうしているうちに看護婦さんに解剖学用語でいう前腕(上肢のうち、肘から手首までのこと。肘関節から手首の関節(橈骨、尺骨と手根骨との間の関節)の部分)の両方、両前腕にメスを当てられてどうやら前腕にたまった水かなにかを取り除こうとしているようでいろんなところにメスを入れていて、点滴のチューブみたいなものが腕から飛び出したりしていたが、そのあいだ痛みを紛らわせるために「あらばいかー」だか「あばらいかー」だかそういう言葉を叫んでいて、そのあたりで目が覚めて割と腹立たしい目覚めというか、口のよこにできたなにかよく分からない腫れがあるのは事実で、病院に行くのが面倒くさいのでとりあえずめんどくせーと布団の中で言ってみて、この時点で目覚ましをセットした時間から2時間くらい過ぎていて、大急ぎで用意することにして、無印で買った黒のジャケットというかカジュアル過ぎないカバーオールと同じく無印で買ったピンクのシャツと書くとTシャツなのかロンTなのかYシャツなのか分からないが私がシャツというとき襟のあるシャツを意味するのだけれどそれらとAPCジーパンを最初に合わせてみて、このAPCジーパンは2本目のやつで前のやつは28か29インチで穿き込んでいくとだんだん太ももあたりのダブつきが気になってきたので、2本目はギリギリ穿けるくらいの26インチにしたのだけれど久しぶりに穿いてみてもギリギリ穿けるくらいで、なんかこのコーディネートはメンズノンノっぽいというか妹曰く、バックナンバーを持っていないかサークルのメーリングリストで回すくらいメンズノンノを愛読していて非常に空気の読めないらしい人がそんな格好をしていたような気がする、とのことでこの組み合わせは却下して、どこだったかエディフィスかどこかで仕事着として買ったLポケットのセンタープレスのカーキ色のズボンを穿くことにして、とこういうことばっかり書いているとなかなか先に進まなくて自分でも面倒くさいのだが、阪急と山陽電鉄を乗り継いで山陽塩屋駅に到着。電車の窓、車窓からも一瞬見えた洋館を目指して歩き出して、地図の書いてある招待状を持っているにも関わらずなんとなく見ないで辿り着きたかったので見ずに歩いて、塩屋駅を出て右に曲がり線路沿いに歩いて行くと線路の下を通って右に行く道と山側へ左に行く分かれ道があって、ちょっと右に行ってみたが思い直して上から回り込んで行けるのかなあと思って駅の方からギターらしきものを持って小走りに急いでいる人を見ながら右へ曲がって(最初の分かれ道をちょっとだけ右に行っているのでそこから右に行くと最初でいう左に行くことになって)行ってみるも辿り着かなくて、最初の分かれ道に戻るとちょうどプリントアウトした地図を持ってキョロキョロしている女性二人組がいてやたらにこっちを見ていて多分同じ目的地へ向かっているんだろうなあとお互いに思っていて、なんだか気まずくなって曖昧に距離をとりながら歩いて一度は追い越したもののなんだか気まずさに堪えられなくなり線路を挟んですぐに山側に見えている洋館を指差してあそこに行くんですよねと話しかけて迷子の三人組は無事グッゲンハイム邸に辿り着く。鈴木勝さんの結婚披露宴というかパーティというかほんとうにたくさんの人がいて洋館があって子供も大人もたくさんいて日差しもあったかくて庭のテーブルには料理がいっぱいあってフランスパンとかハムとかがあると思いきやひじきとかあって面白いなあと思って楽器がいっぱいあってムラグカンに続いて音遊びの会の演奏があってまあなんというかこのもろもろがほんとうに素晴らしいことであるしこの世界も捨てたもんじゃないと思ったというのは大袈裟かもしれないが、とにかくおめでとうございます。今度京都でcostamusicや嵐君が出るイベントに出る(のかな?)朗読バンドの練習のために鈴木さんと江崎さんとみやけさんに挨拶をして16時過ぎにおいとまして、山陽塩屋駅でベンチに座って電車を待っているあいだ左の方からなんかシャープツプツシャシャープツプツという音が聴こえてきてまあそのへんのなんかの機械の音だろうと思ってやり過ごそうとしたけれど、それでもプツプツいっているので、立って左側に歩いて行くとそのシャープツプツシャシャープツプツという音は山陽塩屋駅のホームにあるスピーカーから聴こえてきていて、そのスピーカーからは時々、午前中に予約をしていただけると午後17時以降に受け取れる定期がありますよ、というお知らせが流れていて、電車の窓、車窓から電線と水平線と雲のラインの交わりあいを見ながら六甲に着いたのが17時ちょうどくらいで大谷君に電話してみるも繋がらないのでケンタッキーの下にあるスタジオERI(イーアールアイなのかエリなのか?)に行ってみると大谷君がいてなかなかバカっぽいかっこいいスニーカーを履いている。前のバンドの片付けがまだ終わっていないらしく、一旦エレキギターとか姉ちゃんが高校の頃に誰かから借りてそのままになっていて私が高校の時に譲り受けた、私が唯一持っているエフェクターのBOSS SUPER Feedbacker&Distortion(そういえば「響」というイベントでfenneszを観たとき機材を見てみたら同じのがあった)とかマイクとかを取りに家に戻ってスタジオへ向かう途中に米子君から電話があって近くまで辿り着いているようで、ちょうど同時にケンタッキーの前に着いた。結局音を出したのは30分くらいでまあ今日はメンバーも揃っていないことだしまあこんなもんで、という気持ちでスタジオを後にして、今回は以前の農園での野外演奏の時と同じ旧otosoraの三人と大学からの友達でキタマクラというバンドをやっている女性の4人でちょっとなにかやってみるということで、モスバーガーに行ってポテトのLやらチキンナゲットやらスパイシーチリドッグポテトLセットやら食べながら、会社という仕組みは(当たり前だが)なにかを大量生産することを前提に作られているとか、貨幣は質の違う価値すらも強引に結びつける力を持っていてそれは便利な反面トラップでもあるとか、形式と内容という対は対として固定されるよりもそれぞれがそれぞれによって変容することによって初めて意義が見出せるのではないか、とかいうのはいま思い返してまとめて書いてみたものだけれど、別に私たち三人は何か難しいことについて議論を交わすとかそういうわけではなくて気になることについてしゃべっていたらこういうことになってしまったのだけれど、とにかく面白かったし、帰ったらみそ味の鍋があってケーキもあるとのことで、鍋とご飯を食べてコーヒーをいれてガトーショコラを食べながら妹のニンテンドーDS脳トレをして、いまからフロにさっと入ってテレビでプリズンブレイク2を見なければならない。