16時半くらいに家を出て、自転車に乗って六甲山方面へ向かい、シクラメンとかいうみそラーメン屋さんのとなりの道を立ちこぎで進み、シクラメンとかいうみそラーメン屋さんはだいぶ前にみつ君と行ったことがあるが、それっきり行ってないというか、なんかもうラーメンは博多ラーメンしか食いたくない。立ちこぎがもう無理なくらいの坂になったので自転車をひいて歩く私の前にはスーツを着て同じ紙袋を持ち後ろ髪と前髪が長いいまどきの髪型をした4人組がいて、今日はひょっとすると神戸大学の入学式だったのかもしれなくて、ひたすら曲がりくねった坂を自転車をひきながら登ってたどり着いた神戸大学のキャンパスにはやたらスーツの男女がたくさんいて、アルバイトの寄せ集めだけれど、みんな同じ日通のジャンパーを着るとなんだかそれっぽく見える引っ越し屋さんらしき人の群れもいて、あとは工事のおじさんとかもたくさんいて、目的地であった人文系図書館は改装とか書架の移動のため5月の始めあたりまでお休みとのことで、自転車でキャンパスをうろうろうろうろしてやっとたどり着いた人文系図書館なのだけれど、少なくともうろうろうろしている途中に3回はその付近を通っていて、工事のおじさんとか引っ越し屋さんらしき人の群れがいるところは図書館ではないという思い込みから見逃していて、仕方がないので自然科学系図書館のよこを通って、社会科学系図書館に向かうと、法学部の近くにそれはあって、とにかく神戸大学は広い。社会科学系といってもなんだろうか、そうでもない品揃えというか、学内の人しか入れないところとかが充実しているのか分からないけれど、ジュンク堂に行って、イスで座り読みする方がましかもしれないけれど、ハーバーマスの解説本とウェーバーの解説本を持って、5つほどある大きなテーブルの男子学生さんがひとり座っているテーブルに行き、ふたつ本を持っていったのはただたんにひとつだけだとなんか見栄えがしないというか、周りの人たちはみんな筆記用具とかノートとか辞典みたいなのとかコンピュータとかをテーブルに置いて猛勉強している感じなので、読んでるだけだとなんだか肩身が狭そうで、そのこともあって自分の座るテーブルを、そこに座っている男子学生さんが、傍目からは眠っているか本を読んでいるか分からない感じがするという理由で選ぶけれど、別に肩身が狭いなんてことはない。20分ほど読んで、姉ちゃんがきょうだい三人でめしを食おう、18時くらいに着くから、というので、図書館を出て、いつもいくおばんざい屋さんというかアットホームな居酒屋というかそういうところに行こうとしたところ、臨時休業だったので、その近所のみやまというトンカツ屋さんでチーズ入りトンカツ定食(ライスは中、前に大を頼んだらものすごく多かったから)を頼んだら、トンカツの上にとろけるチーズをのせてさらにそれらを卵でとじたやつと味噌汁とごはん(中)が出てきて、卵でとじてある!と思って、トンカツのなかにチーズが入ったやつをソースで食べる気でいたのでびっくりしたけれど、前にここに来たときに味わったびっくりでもある。前にもソースで食べるつもりでトンカツ定食を頼んで卵とじでびっくりしたけれど、何を頼んだかは覚えてなくて、そのあと、トンカツ屋さんを後にして、トンカツ屋さんに入る前に、そのななめ向かいの小さな神社というか祠みたいなところに三毛猫が二匹たまにいるのだけれど、今日もその猫たちがいて、猫にはたらきかけている3、40代の成人男性を見たけれど、その3、40代の成人男性は自分の携帯電話のストラップをプラプラさせて猫の気をひこうとしていて、トンカツ屋さんを後にした後には、その近所の神戸大学学生会館みたいなところの入り口ホールでやっている古本市に行って、先日来たときと品揃えが変わっていることを確認する。プラトンソクラテスの弁明・クリトン・パイドン」、フォークナー「フォークナー短編集」、トルストイ「光あるうち光の中を歩め」、ジャン・フランソワ・リオタール「現象学」、マックス・ウェーバー「職業としての学問」、保坂和志「<私>という演算」の6つを買おうと思ったところ小銭入れに100円玉が4つしかなかったので、フォークナー「フォークナー短編集」、トルストイ「光あるうち光の中を歩め」を諦める。新品で買っていま読んでいる上野俊哉毛利嘉孝カルチュラル・スタディーズ入門」を発見して少し悔しい気持ちにもなるが、パラパラめくってみると、あまりに走り書きすぎて解読不可能な書き込みが随所にしてあった。といってもちょっと前に受付ですいませんー、と受付の人を呼んでいた初老の男性は受付の人が呼んできた管理人らしき初老の男性に両替してもらって、初老の男性は700円ですと初老の男性に言って、初老の男性は初老の男性に700円支払って、そのあいだに初老の男性は初老の男性にいろいろ入れ替わっているのでまたお願いします、というようなことを言っているのを、単行本コーナーのあたりでたくさんの単行本の背表紙を流し見しながら聞いた。入り口ホールすぐ隣の大部屋で学生たちが鍋パーティをしているようで、なぜ鍋かといえば、いろんな材料を取りに部屋から出てキッチンに行って戻ってくる学生はかならず入り口ホールの本の棚のあいだを通らなければならなくて、ドアが開いたときにちょっと中が見えて、ポータブルコンロに鍋がのっているのが見えたから。隣の大部屋から聞こえてくる楽しそうな話し声や笑い声と対照的に入り口ホールで本を漁る人々はみな無口。今週土曜日はこれがあって、日曜日はFtarri Festival京都(http://www.ftarri.com/festival/kyoto/index.html)があって、私も磯端さん木下さんとのトリオで、とコンピュータに向かっていろいろ書いているとトイレをいつも我慢しがちで、トイレに行きたいからいろいろ書くのを切り上げる、という感じになる。


4月12日(土)「公開レコーディング」

■出演:
村山政二朗
江崎將史
木下和重

■会場:神戸アートビレッジセンター スタジオ3
http://kavc.or.jp/

■開場:19:00 / 開演:19:30
■料金:1500円

公開レコーディング/録音 宇波拓

演奏中入場不可 休憩有