ペプシネックスのサイトを探そうとしてうっかり
ペプシネクストと検索してしまったが
これでも一応出てくるようにはなっているのだけれど
なんのためにペプシネックスのサイトが見たかったかというと
今流れている夏版のペプシネックスのCMが
俳優と商品とバックの文字のみというシンプルな絵でありながら
夏っぽいライティングで撮影されているのは当たり前だとしても
夏っぽい効果音が入っているのも当たり前だとしても
風に揺れる木の影が入っているのはすごくうまいなと思ったからで
しかもいまサイトでいくつかのバージョンを見てみると
効果音と木の影はシチュエーション毎に統一されていて
沢尻エリカのあの貫禄はいったいなんだとも思うが
意識にはのぼらずとも意図した雰囲気を受け手の中に現出させる
こういう職人技とでもいうべきものを見ると
ただただ驚くばかりであると同時に恐ろしくもあって
昨日JR摂津本山と阪急岡本のあいだくらいにある
復活書房というブックオフのような古本屋に行って100円の棚を見ていると
文藝賞受賞作という文字が目に入って平中悠一She’s Rain」を手に取ってみたものの
オビには17歳の男女がどうのこうのとあったので興味がなくなって棚に戻そうとしたら
オビの裏表紙側に当時選考委員であった小島信夫のコメントがあって現金なもので
棚に戻すのをやめてちょっと読んでみたのだが一行目からいきなり
諦観たっぷりの格言めいたものから始まっていてすぐさま棚に戻して
村上春樹村上春樹的なものはもうたくさんだと思うのだが
現実を見ろとかそういう現実を無視したことではなくて
そういう諦観はひとりで墓まで持って行く類いのもので
表に出すこと自体がひとつの弱さであってそれすらも肯定しようというのなら
なにもかもグダグダになってしまうだろうが
そう思うこと自体が村上春樹の「型」によって生まれた思考でもあると思いながらも
さらにそういう因果的思考はどこにも辿り着かないということが面白い。