うちに住んでいる三毛猫が発情期で家の中をうろうろしているところに、うちに住んでいるオスの黒猫が遊ぼうぜ!と絡んでいって嫌がられている。まだ、交尾しようぜ!という歳ではないようだが、おととい去勢をした。動物を飼うこと、また飼っている動物=ペットの去勢というのもちょっと微妙な問題を孕んでいて、しかしはっきりなにかを言うことはできないけれど、一緒に住む(人間社会で暮らす)からにはすまんけどよろしく頼みますと言うしかないかなと思う。もちろん猫の方から人間社会で暮らしたいと言ったわけではないので、そう言われれば返す言葉もない。あとまあ人間もふくめ、個体として子をつくることをどう捉えるかも問われるとは思う。子をつくることはたいへんすばらしいことではあるけれど、あくまでたくさんある「すばらしいこと」のひとつだと考えた方が、その他の「すばらしいこと」とのバランスがとれてくるような。たとえば、セクシャルマイノリティカップルのしあわせは「自分たちの子をつくること」とはあまり関係がなさそうだということを理解するには、こういう視点が必要だろうし、もっとどうでもいい例をあげるとするなら、あんこが食べれられない私に対して、あんこを食べられないなんて不幸だ!みたいなことを言う人がいるが、だからなんだという。あんこが食べられずとも、みたらし団子もあれば、ロールケーキもあるし、カステラもあれば、逸口香もあるし、まるぼうろもあれば、プリンもある。私はあんこが食べられないけれど、そのことを残念に思ったり不幸だと思ったことはこれまで一度もない。なにより、あなたの尺度で私の幸福を云々するのはやめておくれと思う。もちろん「あんこはすばらしい」というあなたの尺度を理解はするけれど、それが私にも当てはまるかどうかはまた別のはなし。かなりはなしがずれているけれど。