コンピューターによるライブの在り方についてのメモ


音色や最終的な形態の厳密な管理と
ライブでの音の「リアルタイムな」運動性は
基本的に相反する。


大雑把に言えばこれはそのまま「音響」と「即興」の関係に対応する。
(もちろん両方の要素を高度なバランスで成立させているものもあるにはある)


アウトプットとプロセスの関係でもある。


先日友人宅でKlaus Filipの「lloopp」をさわってみて
「コンピューターによるライブ・インプロヴィゼーションの可能性を
演奏環境自体から追求するため開発された」とあるように
音響合成や構造の組み立てのためのソフトウェアというより
音の運動性のためのソフトウェアだと感じた。


また、開発者であるKlaus Filipが自身の演奏の際、
あらゆる音の中で一番シンプルなサイン波を使っているのは
自由度の高いリアルタイムなパターン生成による
様々な音の震え(動き)を確実に伝えるため
ではないかとも思った。